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三菱トライトンGSR ラリー場外でもトヨタ・ハイラックスに真っ向勝負へ 6代目の新型に試乗

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三菱トライトンGSR ラリー場外でもトヨタ・ハイラックスに真っ向勝負へ 6代目の新型に試乗

主戦場はグローバル、日本市場復帰の6代目

日本人が気にするのはオープンデッキの荷台だろうか。雨が降ったら荷物はどうなってしまうのか? それなら普通のSUVの方がいいのではないか? といった逡巡。

【画像】三菱トライトンGSR試乗の様子をみる 全71枚

それでもグローバルで見るとピックアップトラックには確実な需要があり、日本メーカーも世界各地で生産して販売していたりする。今回、日本市場に久しぶりに復帰することになった三菱トライトンも世界150か国で年間20万台も販売されている、日本人にあまり知られていない超絶人気の日本車である。

今回トライトンの日本導入が決定した最大の理由は、2017年に国内市場に復帰したトヨタ・ハイラックスの売り上げが好調だからだろう。

柳の下に2匹目のドジョウはいるのか? ともあれ今日では電動化を含んだクロスオーバーSUVよりもピックアップのような変わり種の方がはるかにクルマ好きの知的好奇心を刺激することは確かだ。

昨年6代目に生まれ変わった新型トライトンは2.4Lの直4ディーゼルターボを搭載するAWDモデル。今回はエンジン/ラダーフレーム/ボディ/足回りなどを総入れ替えしているという。

昨今の“新規導入”はそのまま電動化の下準備だったりすることがほとんどだが、アセアン/オセアニア/中南米/アフリカといった地域が主戦場のトライトンの場合は勝手が違う。精度や堅牢性等々を高めるかたちの正常進化、潔いモデルチェンジのようなのだ。

今回は富士ヶ嶺のオフロードコースと周辺道路でその仕上がりを試した。

アナログな構成、でも仕上げは入念

タイで生産され日本にやってくる新型トライトンは標準グレードのGLSと上級のGSRの2種類が用意される。両者は機構的にはほぼ一緒だが、外観の細かな意匠などに違いがある。今回試乗できたのはGSRの方だった。

ボディの全長はメルセデスSクラスのロングより少し長い5360mmにして、ホイールベースも3130mm。

小さく作ろうなどと考えていないのは明らかで、運転席も再度ステップで高座に乗り込む感じ。ピックアップ好きにとってはこのサイズ感や、乗り降りのちょっとしたワイルドな所作が重要なのだろう。

2列シート5人掛けの室内はもちろん広々としており、視界も良好。ダッシュパネルは中央のナビパネル以外はアナログ感が強く、メーターも“本物”が付いている。

シフトレバーのすぐ後ろに7つの設定から選べるドライブモードの切り替えスイッチと2駆や4駆、デフロック等を切り替えるスーパーセレクト4WD-IIのダイヤルが備わっている。

204psを発揮するディーゼルエンジンは6速ATになだめてもらってもそれなりにうるさい。それでも走りはじめて驚かされたのは静粛性の部分。新型のフレームとボディがひどく静かだったのである。

ラダーフレームは適度にしなりつつロードホールディングを確保すると言われるが、新型トライトンの場合、オフロードコース内にある岩々急こう配を登るときでもミシリとも言わない。

機構的な部分や目に映る逐一はアナログなのだが、ヒット作だけにコストはちゃんと掛けられている。日本人から見るとガラパゴス的だが、実際は入念に仕上げられた1台なのである。

欲しい人なら買い。気になるのか車輛価格?

一般道で試してみても、新型トライトンは大柄でタフな見た目よりいくぶんソフトで洗練された乗り味を示すクルマだった。AWDの走行性能に関しても、トラックというよりもクロカンSUV的に煮詰められている。

とはいえいくら性能的な部分がモダンになっていても、結局のところこのタイプのクルマは欲しいかそうではないかの二択であり、欲しい人にとってはアバタもエクボとして感じられるはず。

ちなみに最小回転半径は6.2mとなっているが、これはそこそこ優秀な数値だし、実際に取り回しもしやすかった。三菱e-アシストに代表される運転支援機能に関してもフル装備となっている点も評価できる。

サイズ感さえ許せば、使い勝手はいいし、荷台の活用法に関しても豊富なオプションとアイデアがあるようなので、アウトドア・スポーツに興じるような人にとっては優秀なアシグルマとなってくれる可能性が十分にある。

ひとつだけ気になったのは540万1000円(GSR)という車両価格である。実車に触れ、その完成度を確かめたあとだと適正に思えるのだが、ハイラックスのそれを見てしまうと「エッ」となる。

あちらは賑々しい特別仕様車でも477万2000円に抑えられている。もちろん細かな装備などに違いがあるのだろうけれど、カスタマーは当然のように2台を見比べてから決断するはず。

新型トライトンはかつてのパジェロのように、三菱車のワイルドなイメージを牽引する1台になれるのか? マーケットの反応が大いに気になるところだ。

試乗車のスペック

価格:540万1000円(税込 オプションなし)
全長×全幅×全高:5360×1930×1815mm
燃料消費率:11.3km/L(WLTC)
駆動方式:4WD
車両重量:2140kg
パワートレイン:4気筒DOHC2439cc+ターボ
使用燃料:軽油
最高出力:204ps/3500rpm
最大トルク:47.9kg-m/1500-2750rpm
ギアボックス:6速オートマティック
タイヤサイズ:265/60R18(フロント)265/60R18(リア)

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みんなのコメント

3件
  • ssb********
    内容が違う!トライトンは買う価値がある。
    残価率63%設定なら買えなくもない。
  • usq********
    本当に欲しい車ですが高くて手が出ない
    可愛い息子は私立高校行ってるし今年免許取ると言ってるし
    今ハイエースの1ナンバー乗ってますが
    年車検だけど普通車の車の毎年の重量税や車検代なんか比べたら安いから維持がしやすい
    ただETCだけが問題だね
    ハイエースも長く乗ってるけど本当に飽きない車
    楽しい車ですよ
    このトライトンも長く乗っても飽きないし10年乗っても査定は高いと思いますよ
    ハイエース乗って実感しましたね
    車は飽きない、楽しい、維持が安いで選びたい
    でも買えないよな〜

    かみさんに話ししたらデカイと言ってました
    確かに大きい車ですよね
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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